理想的なスピーカーを探し求めて、
jazzを聴くスピーカー
ジャズマンへの道

エジソンが発明したメカニカルスピーカーを
ボイスコイルで動作するように
改善したスピーカー

その4



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様々なスピーカー動作原理

こうして現在のオーディオの大きな問題は、ピストン振動ではなく、タワミ振動するスピーカーにすることで解決する事が判明しました。

そこで戦後の様々なスピーカーを再チェックすると、非常にたくさんのタワミ振動スピーカーがあるのが分かりました。

タワミ振動スピーカー  特開2004−241801
横波スピーカー     特開2007−19623
骨伝導スピーカー    特開2003−340370
超磁歪素子スピーカー  特開2007−104603
平板スピーカー     特開2010−283565

まだまだ沢山タワミ振動スピーカーがあります。
その中で、なかなか興味深い寺垣スピーカーがありました。

彼が何かを直感で感じて話しているその中には真実が含まれているように感じました。おそらく、様々な思いがあるのでしょう、現在のオーディオの問題点を色々語っておられます。

では具体的にそれは何なのか?そもそも、音楽を機械で再生するという意味は何なのか?オーディオ界は何を模範にスピーカーの開発を続けてきたのだろう?

それには、戦後だけにとどまらず、戦前の時代もチェックする必要もあるでしょう。ならば世界で最初に音楽を再生する機械を発明したエジソンの蓄音機を調べなければなりません。

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エジソンの発明したものは何だったのだろう?

蓄音機の音を出す装置であるサウンドボックスは、レコード溝をトレースした振動をカンチレバーが振動板へ点で接続して伝えています。ただしエジソンが発明したのは溝の深さをトレースしています。

エジソン自身が「点接続」「タワミ振動」という言葉を意識していたかどうかは分かりませんが、明らかに今のスピーカーの振動板にボイスコイル断面の面で接続している構造とは異なり、大変面積の小さい点で接続されていて、しかも、カンチレバーは円弧運動をするので、振動板の平行往復運動は絶対にありえない構造になっています。

恐らく直感的にこの接続方法が有効だろうと思い、このように面積の小さい接続で振動板を駆動する事を、世界で初めて実施したエジソンを再評価する意味で、このように、タワミ振動を発生するのに効果的な技術を「点接続の原理」と、定義します。

すなわち、エジソンが発明したのは完全アナログの電気を使わない機械的動作をする点で駆動し、タワミ振動で音を出すスピーカーだったのです。

●面接続
例えば下左図では、発振体の可動部分の先はボイスコイルの直径と同等の大きさの円柱状で形成されているので、ある程度の面積を有して平板振動板に、いわば面接続されています。
この時可動部分が図の様に上下に往復運動すると、面接続の平面も、又振動板全体も単純に平行往復運動し、振動板のどこからも同じ位相で音声が発生します。

歪振動スピーカー動作原理図

●点接続
つづいて上右図の様に、円錐形にした可動部分の先を振動板に点接続します。
この状態では、面接続のように平行往復運動する面積は無いので平板振動板にはタワミ運動が能率よく発生します。この動作概念を「点接続の原理」とします。



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